MOEDAN

※垂れ流してる萌えは妄想によるフィクションです。

策士は愚行に出ない

※ニツニヒ

※優柔不断なニッツ君の運命の結末など無い(つまりオチなし)

 

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「503…って、ここ?」

「みたいだけど?早く鍵開けてよ」

 

静まり返った廊下に響く声。とてもじゃないけど落ち着いていられなかった。

手が緊張して震えているのか、鍵がうまく刺さらず焦燥感で消えたくなり思わず叫んでしまいそうだった…が、なんとか堪えて鍵を通す。

 

ーーガチャン、

 

やっとの思いで開けた扉の中には、空調設備が整った気持ちの良い空間と統一感のある家具が並べられていた。

奥に進むと一際目立つ水槽があり、熱帯魚が悠々と泳いでいた。

噫、僕もこの魚のようにただ水に頼って生きるだけが良かったのに。

 

「思ったより広いな…」

「とりあえず濡れた服どうにかしなきゃ、買ったもの無事だと良いけど…」

 

 

 

 

遡ること5時間前、唐突に提案する男から突拍子もないことを言われた。

 

「お前ら暇なら俺に服買うついでに一発決めてこいよ」

「…は???」

「ヴェーシいつも意味わかんないこと言ってるけど、今回はさすがに引っ叩く」

 

たぶんヴェーシは、僕とニヒルのちっとも進まない展開に嫌気がさして助言したのだと思う。が、言葉のオブラート的なものが欲しかったし、いつも急に来るから心臓に悪い。

 

「てか、服くらいお前で買えよ、センスってものが分からねえ」

「うーんそうかな?ニッツはともかくニヒルはセンス俺と似てると思うよ?」

 

ニヒルの顔が引き攣り始めた。

これ以上話していると本当に手が出てしまいそうだった。


僕は焦ってついうっかり、

 

「い、行くよ!行けば良いんでしょ!ちょっと遠く行きたかったし、ね!ニヒル!」

「は!?お、おい、ちょっと待って俺は、」

「ついでにこれやるから」

 

渡されたのはチケットのような紙きれ2枚。

内容は確認せずとりあえず受け取り、ニヒルとヴェーシを引き離さねばと言う思いで足早に去った。

ニヒルはずっと「1番ダサい服買ってきてやるからな!絶対着ろよ!!」と捨て台詞を叫んでいた。

 


 


「チケット、映画だと思ってたんだけど…」

「あんなやつから気が効くもの渡すわけないだろ、なんだよラブホのスイート割引券って…」

 

外は警報が出ているのでは?と気が引けるくらいの雨。ゲリラ豪雨に当たってしまったらしい。

それを見越してのこの手筈なら策士としか言えない。

服はなんとか買えたけど、僕達は全身ずぶ濡れだ。

 

「あーニッツ、風呂あるけど…」

「風邪ひくといけないからニヒル先に入っていいよ〜」

「おう…」

 

眼鏡を外して頭を拭く。ホテルのタオルはどうしてこんなにもふかふかで気持ちが良いのか。

 

「あーニッツ…」

「なに?タオルならそこにまだあった」

「一緒に入る?」

 

時が止まった。

策士はここまでの流れまでも読めていたのか。
噫、試されている。僕の全ての行動が、ニヒルとの今後を決めてしまう。
どうしたらいいのか、どうすべきなのか、僕が頭の良い策士だったら大好きな人を幸せに導けるのはずなのに!

 

「おい、聞いてんのかよ」
「はい!聞いてます!は、入ろう!?」

 

 

こんなんじゃリード出来るか分からないよ!!

 

 

A wise man will not be fooled
好きすぎていつも空回り

 

 

 

 

 

 

 

(すけべ描写は妄想してくれ…)

 

 

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